落合 サンチョ・クラブ 

冷蔵庫が冷えない。私は凍りついた。1月に芝居も決まり、収入がほぼない私に、今、冷蔵庫を買い換える余力なんてない。これはまずい。電源を切りさまざまな物を取り出し、室内を掃除した。冷蔵庫は2004年物で、15年も休まずに働いてくれていた。15年の汚れが呆れるくらいこびりついて、ずぼらで本当に申し訳ない思いがする。

大体、家電というのは一つ壊れると連鎖するように思う。私の経験では、冷蔵庫が壊れて、追うように洗濯機が次に逝った。同世代だったからかもしれないが。……もう祈るような気持ちで1日夜、からっぽの冷蔵庫に休んでくださいと寝かしておいたら、翌日、電源を入れると、元気に冷え始めた。助かった。私の経済状態をよく知ってる偉いやつだ。

……

私のアパートから、小熊秀雄や壺井繁治、加藤悦郎、村山知義、野川隆、小野沢亘……画家と詩人たちの拠点サンチョ村こと『サンチョ・クラブ』(加藤悦郎宅)が目と鼻の先にあったことを、先日知った。いつも通勤で通っていたのだった。ああ、この道を小熊が歩いて通い、酔い心地で徘徊していたかと思うと、この町が今までとは違って見えてくる。作家たちの住まいを散策することにした。林芙美子記念館前の地図を頼りに、今日は壺井繁治、吉川英治そして、神近市子の住んでいただろう地区を散策した。ここで、作家達は論争し、また生活面でも助けてあっていたのだろう。なんだかわくわくしてきた。この路地を歩いて、空を見上げたのかもしれない。時を越えて、私がこのアパートに引っ越したのは、もっきりやが呼ばれたのかもと自惚れる。これも貧乏だからかと、ちょっとへんに自慢げになった。また、この近辺を散策しよう。

……冷蔵庫は健気に働いてくれている。もっきりやの芝居の稽古もはじまる。

ところが、今、固定電話と家のWi-Fiが繋がらない。電話料金は払った筈なんだけれど、壊れたのかうんともすんとも言ってくれない。修理の方が来てくれるのを祈るように待っている。

(上の写真近辺に、サンチョ・クラブがあった)

 

 

 

 

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劇団もっきりや。ひとりとひとり

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