3月11日が過ぎたって

今年の3月11日が過ぎたって、風化なんてしない。記憶は、たとえひとりの人間が一生を終えても、また継続されていくものだと思う。ずっと忘れない。

「ひとのあかし」

若松丈太郎   英訳/アーサー・ビナード

ひとは作物を栽培することを覚えた
We humans, long ago, learned to grow crops,
ひとは生きものを飼育することを覚えた
learned to raise animals too.
作物の栽培も
生きものの飼育も
THe crops we grow, the animals we raise:
ひとがひとであることのあかしだ
all living proof we’re human.
あるとき以降
Along the way, though, things changed.
耕作地があるのに耕作できない
A field waiting to be planted,
but from now on, no crops must be grown.

家畜がいるのに飼育できない
A barn full of animals,
but raising them just adds to the damage.

魚がいるのに漁ができない
ということになったら
Fish are there in the sea,
but the fisherman’s catch
is no longer fit to eat…

ひとはひとであるとは言えない
のではないか
which is where we stand.
What makes us human?

若松丈太郎さんは福島県南相馬市の詩人。1994年にチェルノブイリを訪ねその時の詩を書いている。詩人の想像力は今日を見通していた。
昨年、憲法寄席で若松丈太郎さんの詩を中心にリーディングと歌のライブとアーサビナードさんの講演に出演した。若松丈太郎さんのチェルノブイリの「神隠しの街」の臨場感は怖い。今を照射する。
アーサービナードさんは詩人。小熊秀雄の「焼かれた魚」の英訳もしている。でくの坊+もっきりやの公演「L7──無色透明のクライシス」ではボブディランのはじまりの日をビナードさんの訳詩で使わせていただいた。

アサービナードさんは行けるところは自転車で走り抜けている。その日も自転車でやってきた。理想を語る人はたくさんいるけれど、さりげないほど言行一致していこうとする。矜持を持って生きている人だとたたずまいで伝わってくる。ひょうひょうと、昨日も今日も明日も。

 

紹介 管理人

劇団もっきりや。ひとりとひとり

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